スタジオジブリ作品の中でも怖いという印象を持つ「もののけ姫」。
おそらく、戦いのシーンや、死の場面が多いことから生まれたのでしょう。
そんな「もののけ姫」には数多くの都市伝説が存在するのをご存知ですか?
怖いものから切ない都市伝説まで、ご紹介します!
「もののけ姫」は年齢制限されるほど怖かった!?
日本では年齢制限なく、誰でも鑑賞することができました。
しかし、海外、特にアメリカでは「もののけ姫」は暴力的な描写が多いとされ、R-13に指定されていました。
タタリ神から腕に呪いを受けてしまったアシタカ。
その腕を使った攻撃は尋常ではない威力となってしまいました。
通常、矢は放てば当たったところに刺さる程度です(それでも痛いし重症でしょうが)。
ところが、アシタカが呪いの腕で放った矢は人間の両腕や首を吹き飛ばしてしまったのです!
怖い。怖すぎます…
実はアメリカからは描写の変更依頼があったものの、宮崎監督は変更することなく上映に踏み切ったのでした。
確かに怖いシーンではありますが、この描写があることでより呪いが怖いということが伝わります。
人間同士の戦いが特に暴力的とされ、アメリカでは年齢制限がかかったのです。
ただ、いざアメリカで「もののけ姫」を上映してみると、意外な反応があったそう。
なんと前述した腕や首が飛ぶシーン、アシタカが山犬に噛まれるシーンなどで笑いが起こるというのです。
日本では一般的に「怖い」とか「残虐的」と思われているシーンで笑いが起こるとは。
なぜ怖いシーンで笑いが起きるのかは、本当に謎です。
国によって笑いのツボはどこにあるのかわからないものなのですね。
私は「もののけ姫」を鑑賞して笑ったことがなかったので、驚いたと同時に怖いなと感じました。
もはやこのエピソードが怖い都市伝説ですね・・・。
「子供がいない」のは何故?タタラ場の都市伝説
「もののけ姫」で物語のキーともなる「タタラ場」という村。
そこを治めるのはエボシ御前という女性頭首です。
そこでは鉄を作る原料と技術を持っており、それを狙った侍たちの襲撃も頻繁。
そのため、男も女も関係なく皆平等な暮らしをしていました。
タタラ場に関する都市伝説。それは、「子供がいない」というもの。
確かに「もののけ姫」を見返してみても、タタラ場のシーンには子供の姿は見当たりません。
タタラ場の中心的人物、トキさんと甲六は夫婦だと言っているので、結婚が禁止されているわけではないようです。
とすると、あえて子供を存在させていないと考えるのが自然。
タタラ場はまだまだ開拓途中の村で、決して豊かな暮らしができているとはいえません。
森を切り拓いて敷地を広げたり、人手を増やして鉄の生産量を増やしたり・・・
村の発展のために子作りより先にやることがあったのでしょう。
村の女性たちがやたらと男性をバカにした描写が多いのもその1つでしょう。
女が男の誘いに乗らないように、「男=バカ・役立たず」というイメージをエボシが仕込んだのかもしれませんね。
自分の目的のためなら手段を選ばない怖い女性ですが、頭も相当キレるようです。
子供がいない、という都市伝説の裏にはこんなに細かい設定が隠されていたのですね。
「もののけ姫」の最後にはエボシが「もう一度初心に帰って村を立て直そう」と言っています。
侍の奇襲や森との戦争など怖い事件が起こらず、子供が健やかに育つ良い村になっているといいですね。
「もののけ姫」の人気キャラ、モロには恋仲がいた!?
「もののけ姫」といえば「黙れ小僧!」のセリフでお馴染みの山犬、モロ。
モロにはサンの他に2匹の山犬の子供がいます。
子供がいるので夫がいたわけだと思うのですが、その姿は「もののけ姫」では明らかになっていません。
そしてこちらも都市伝説の1つで、夫は死んでおり、その毛皮はサンが身につけているという説があるのです。
確かに!
「もののけ姫」で最初に登場した時から、サンは山犬の毛のような毛皮を着ています。
あの毛皮が夫のものだという都市伝説は不自然ではありませんね。
そして、モロに関する都市伝説はもう1つ。
彼女にはその昔、恋仲になった生き物がいるというのです。
その相手は、なんと乙事主。
えー!山犬と猪は恋仲になるんですね・・・
都市伝説の通り、二匹が恋仲だったのだとしたら。
好きだった人が言葉を失って意思疎通が取れなくなり、さらにあの怖いタタリ神になってしまうなんて・・・。
モロはとてもショックだったのではないでしょうか。
まとめ
「もののけ姫」の怖い都市伝説から切ないネタまで、様々な説をご紹介しました。
怖いというイメージを持たれがちな本作ですが、実は切ない設定も隠されていたのですね。
確かに怖い描写もありますが、それがあってこその「もののけ姫」なのでしょう。
ちなみに、モロの声を担当したのは美輪明宏さん。
乙事主との恋仲だったという話を聞いて、乙事主との会話シーンはあえて艶やかに喋るようにしたとか…
様々な都市伝説や背景を思い出しながら鑑賞すると、また違う面白さが見えてくるかもしれません!