国民的アニメーション映画作品ともいえる「千と千尋の神隠し」。
あなたは「幻のエンディング」が存在するのをご存知でしたか?
実は、主人公の千尋が元の世界に戻ったその後が描かれているとネット上で話題になっているのです。
その幻想的な物語から様々な憶測が飛び交う「千と千尋の神隠し」ですが、幻のエンディングでは一体どんなラストを迎えるのか。
千尋とハクの気になる「その後」とは…
まず「千と千尋の神隠し」のラストシーンを回想!
「千と千尋の神隠し」は10歳の少女、千尋が主人公の物語。
新居に向かう途中、父親の好奇心で寄り道したトンネルを抜けて不思議な街に迷い込んでしまうところから始まります。
その街には神様たちが集まるお湯屋があり、経営者の魔女である湯婆婆が支配していたのです。両親は魔法でブタの姿に変えられて1人ぼっちになってしまう千尋。
その後、この街で生きていくために湯婆婆と労働契約を結ぶ条件として名前を奪われて「千」になりました。
それまでは自分の意志で行動したり判断することができなかった千尋ですが、生き抜くために必死に働いて両親と一緒に元の世界に帰る方法を探し続けます。
様々な困難が次から次へと千尋を襲いますが、いつも助けてくれたのがハク。
彼もまた湯婆婆に名前を奪われていましたが、その後、千尋はハクの正体が「琥珀川」(こはくがわ)という川の神様だと気がついたことでハクも名前を取り戻したのです。
「千と千尋の神隠し」のラストでは、千尋は名前を取り戻して両親もブタの姿から解放されます。
その後、ハクと別れてから元の世界へ戻るため両親と車でトンネルを抜けるシーンで物語は幕を閉じています。
公式のラストではこれと言った言及がされなかったので、2人のその後について気になるといった声が多く挙がっているのです。
その他にも
「ハクはその後、元の世界に戻れたのかどうか」
「千尋は人間の世界に戻ったことで以前の記憶をかき消されてしまったのか」
などなど…「千と千尋の神隠し」には気になる点が多数あるのです。
ラストシーンのその後、「幻のエンディング」とは!?
「千と千尋の神隠し」で噂されている幻のエンディングとは、まさに誰もが気になる千尋とハクのその後が描かれたラストになっているとのこと。
千尋が両親と車に乗り込んで去るシーンはまさしく「千と千尋の神隠し」のラストですが、幻のエンディングは「その後」から始まるのです。
まず、車に揺れていた千尋は自分の髪留めが変わっていることに気がつきます。
それは「千と千尋の神隠し」の終盤、湯婆婆の双子の姉・銭婆からお守りとしてもらった髪留めでした。
しかし、元の世界に戻った千尋は不思議な街での記憶をなくしてしまったようで、なぜその髪留めをしているのかわからない様子。
その後、お父さんの運転する車は引越し先の新しい家に到着。
お母さんが心配していた通り、引越し業者の人が先に着いて待っていました。
引越し業者と両親がやりとりしている間、千尋は新居の周りを散策しています。
すると、小さな橋のかかった小川が目に入り眺めていると何かを思い出して終了。
(これはハクのことですね)
…以上が「千と千尋の神隠し」の幻のエンディングの内容になります。
時間にすると公式のラストに5分くらい加わった感じです。
その後が描かれた「幻のエンディング」が本当のラストならば、トンネルの向こう側で約束した通り再会を果たせたのでハッピーエンドと言ったところでしょうか。
その後を描いたのに「幻」と言われるワケ
しかし、このラストシーンがなぜ千と千尋の神隠しの「幻のエンディング」と呼ばれるのか?
それはこの幻のエンディングを観た人とそうでない人がそれぞれ一定数いるからです。
まず「観た人」の証言をまとめていくと…どうやら劇場版のみ、しかも公開からわずか1週間のみ限定されたラストシーンだったとのこと。
その後、地上波で放送された時にはいわゆる皆が知るエンディングに戻っていて、放送後に「私があの時観たラストと違う!」と声を挙げた人が続出したのです。
加えて
「千と千尋の神隠しのシーンをいくつか繋げると幻のエンディングの内容になる」
「映画館で幻のエンディングを観たのに、なかったことにされていて恐ろしい」
といった説もあり、真相は謎に包まれたままという点が不思議ですね。
まさに「幻のエンディング」という言葉がぴったり合う都市伝説。
このラストを観た人たちからすれば、まさに「神隠し」にあった気分なのかもしれません。
まとめ
と言うわけで、「千と千尋の神隠し」のその後を描いた幻のエンディングについて今回解説してきました!
筆者は「千と千尋の神隠し」のお馴染みのラストしか知らなかったものの、幻のエンディングのストーリーを知った後「あれ、私も観たことあるかも?」と思ってしまいました。
「千と千尋の神隠し」の幻のエンディングでも、最後は千尋が何かにハッと気がついて「この川がハクなのでは?」という憶測を残すラストで幕を終えています。
いずれにせよ、作品のその後の考察に深い味わいを残すのがジブリ流。
皆さんが心に描く思い思いの結末、それこそが宮崎監督が望む「本当のエンディング」なのかもしれません。