スタジオジブリ作品として1986年に公開された「天空の城ラピュタ」。
なんと、宮崎駿監督が小学生の時に考えていた物語をベースに作られたオリジナル作品で、小説も存在します。
そんな「天空の城ラピュタ」には幻のエンディングがあると噂されています。
幻のエンディングは通常のエンディングとどう違うのでしょうか?
幻のエンディングは1回だけ放送された超レア映像!
「天空の城ラピュタ」は年代問わず人気の作品。
それゆえ、映画公開のその後にはテレビでも何度も放送されています。
噂となっている幻のエンディングは、多数テレビ放送された過去の歴史の中でたった1回だけ放送されたというのです。
まさに幻のエンディング・・!
その放送は映画公開から3年が経った1989年の地上波放送時。
「天空の城ラピュタ」が初めて金曜ロードショーで放送された時でした。
幻のエンディングを覚えていた人が再度テレビ放送された「天空の城ラピュタ」を見た際、
「私が知ってるエンディングと違う!」と声を挙げたことから発覚しました。
そこから連鎖するように「やっぱり?」「私も違うと思ってた!」と、同意見が多発。
しかし今となっては確認手段もないため、幻のエンディングと呼ばれているのです。
ちなみに、同じくスタジオジブリ作品の「千と千尋の神隠し」でも同様に幻のエンディング説が…
以下で詳しく紹介しているので興味があれば見てみてください。
⇒【その後】千と千尋の神隠しにまつわる幻のエンディング、ラスト はこちら
幻のエンディング内に、小説に描かれた2人のその後が!?
「天空の城ラピュタ」の通常のエンディングを思い出してみましょう。
パズーとシータが手を重ねて「バルス」と叫び、ラピュタが崩壊。
崩れ落ちるラピュタからなんとか脱出し、ドーラたちと合流。
その後2人はドーラたちに別れを告げ、凧に乗って空を飛び続けます。
映像が切り替わり、地球を背景に宇宙空間を漂うラピュタの映像とともにスタッフロールが流れ、終了。
というエンディングでした。
対して「天空の城ラピュタ」幻のエンディングは、
1)シータとパズーが抱き合うシーン
2)シータがヤクを連れて出てくるシーン
3)シータとパズーが笑顔で凧に乗るシーン
4)パズーが飛行機に乗ってシータに会いに来たシーン
5)雲から見える地上と「おわり」の文字
という構成でした。
しかし、よく考えて見ると4のシーン以外は「天空の城ラピュタ」本編で流れていた映像。
もう少し詳しく説明をしてみると、
1)ムスカが「3分間待ってやる」と言った後に2人が駆け寄って抱き合ったシーン
2)黒服の男たちが初めてシータの前に現れたシーン
3)物語最後、ドーラたちに別れを告げるシーン
5)通常エンディングでも流れるシーン
となっています。
4のシーンだけは本編ではなく、小説「天空の城ラピュタ」に描かれたその後が鍵を握っています。
このことから、幻のエンディングは「天空の城ラピュタ」本編のシーンをつなぎ合わせたものだったとわかります。
なぜこの回だけ幻のエンディングだったのでしょうか。
仮説としては、テレビの放送時間の兼ね合いなどが挙げられています。
しかし、本当の理由は未だ明らかになっていません。
小説版「天空の城ラピュタ」には「あの一家」のその後も…
前述した通り、「天空の城ラピュタ」の小説には肝心な映画版のその後が書かれています。
小説は前篇と後篇の2冊構成。
「風の谷のナウシカ」も連載されていた「アニメージュ」という雑誌に連載され、文庫の小説となりました。
DVD化された際にはハードカバーの小説がついた限定発売もありました。
小説を読んだこともない方もいらっしゃると思いますが、小説には映画化されていないエピソードがたくさんあるのです。
気になる2人のその後は小説のエピローグに書かれています。
小説のエピローグは彼らが大冒険をしたその後、半年が経った頃。
シータは自分の家に帰り、普段通りの生活をしていました。
「天空の城ラピュタ」のクライマックス、玉座の間でムスカに三つ編みを打ち落とされて短くなった髪も元どおり。
その後はまた可愛い三つ編みをしています。
そこへパズーからの手紙が。
手紙の中にはそれぞれのその後が記されていました。
ドーラ一家は皆変わらず空賊を続けています。
新聞の記事にもなっており、その船の特徴からドーラたちのタイガーモス号が想像できます。
そして気になるパズーのその後。
物語冒頭、パズーの家の中に組み立て途中の飛行機があったことを覚えていますか?
パズーはその後も飛行機を作り続け、遂に完成間近に。
完成したその後にはシータに会いに行くために、彼女が住むゴンドアまでの地図を書いていると!
小説を読んでいるだけで2人の笑顔が想像できますね。
幻のエンディングシーン4、パズーが飛行機に乗ってシータに会いに来たシーンとはまさにこのこと。
映画のその後、小説のさらにその後を描いたシーンだったのです!
まとめ
「天空の城ラピュタ」の幻のエンディングについてご紹介しました。
映画版だけでなく小説も読むと「天空の城ラピュタ」の更なる魅力を楽しめますね。
ちなみに、小説のさらにその後を描いたシーンが放送されたのは過去に1回だけとのこと。
幻のエンディングをリアルタイムで観ていた方が本当に羨ましいです・・!