「千と千尋の神隠し」で湯婆婆が経営する「油屋(あぶらや)」。
ここは神様たちが疲れを癒しに来るお湯屋になります。
そこで働く女性は「湯女(ゆな)」と呼ばれていますが、彼女たちの正体は何なのでしょうか?
そして「千と千尋の神隠し」にまつわる都市伝説の1つ、湯女が働く油屋について驚きの裏話を紹介します!
「千と千尋の神隠し」で働く湯女の正体とは?
「千と千尋の神隠し」の油屋には多くの従業員が登場します。
その中でもお客様をもてなす女性たちは「湯女(ゆな)」と呼ばれていますが…
湯女たちの正体は、なんとナメクジでした。
確かに湯女たちの顔つきは少しのっぺりとして、なんだか柔らかそうな身体つきをしています。
そして男性たちの正体はカエル。
ちなみに、これらは日本の民族学的には神聖な生き物とされているのです。
彼らの正体は動物でありながら人間の姿をして働いています。
「千と千尋の神隠し」では正体であるカエルの姿のままの従業員もいますので、人間に化けて正体を隠しているというよりは人間の姿の方が働きやすいのかもしれませんね。
千尋の正体が人間であることは湯女たちにも知られていました。
人間特有の匂いがあるそうで、千尋は正体を隠し通すことができないまま湯女の見習いとして働き始めました。
湯女たちが働く施設は風俗だった!?都市伝説を検証!
「千と千尋の神隠し」には多くの都市伝説がありますが、油屋に関してもある説があります。
それは「千と千尋の神隠し」でお馴染みの油屋のモデルが「風俗」であるという都市伝説。
確かに湯女たちを見ると正体のナメクジのような妙にヌメヌメとした艶やかな雰囲気で、華やかな油屋の外観・内装にも合っている気がします。
それに、お客の神様たちも詳しい正体は不明ですが、男性っぽい人が多いような…
都市伝説を裏付ける根拠は2つ。
まず1つ目として、湯女は「千と千尋の神隠し」の世界だけでなく現実世界にも存在していたこと。
湯女とは江戸時代の銭湯で働いていた女性を指します。当初、湯女の仕事はお客様の身体を綺麗にすることだけでしたが、次第に大人の営みにまで発展するようになってしまい禁止令が出るほどになったとか。
これだけ見ても都市伝説の通り「千と千尋の神隠し」の油屋は風俗がモチーフになっていることは有力と言えそうです。
もう1つ、この都市伝説が確信となった根拠は他の誰でもなく、宮崎駿監督のインタビューがきっかけだそう。
「千と千尋の神隠し」について宮崎駿監督のインタビューで、
日本はすべて風俗みたいな社会になっている。いまの世界として描くには何がふさわしいかといえば、それは風俗営業だと思う。
と答えています。
都市伝説の通り、風俗という単語がバッチリ出てきていますね。
また、千尋も湯婆婆によって名前を「千」とされたように、湯女たちもそれぞれ本名とは違う名前を持っているようです。
別の名前で働くということを考えると、現代の水商売でもある源氏名と同じ意味なのかもしれません。
都市伝説から考える「千と千尋の神隠し」の油屋の意味
まさか都市伝説の通り、油屋のモチーフが風俗だとは驚きました。
そう考えると千尋は10歳という年齢では考えられない場所に迷い込んでしまったわけです。
「千と千尋の神隠し」はどこにでもいる普通の女の子が主人公の物語。彼女は文句やワガママを言ったり挨拶もろくにできませんでした。
現代のいわゆる「夜のお店」をイメージしてみましょう。
そこで働く女性たちは皆コミュニケーション能力に長けていてお客様を楽しませるプロとして働いています。
もちろん初めて働く女性が最初からできるかと言えばそんなことはなく、他の従業員の様子から学んだりお客様から教えてもらいながら学んでいくと思います。
「千と千尋の神隠し」でも迷い込んだとはいえ、千尋は油屋に飛び込んだことで成長を遂げていきました。
正体が人間だということで対等に扱ってもらえない中、先輩のリンから礼儀や仕事の基礎を学びました。
また、最初に出会ったのは厄介者のオクサレ様という正体不明の客。
対応に苦戦しながらもなんとか満足してもらい、しかもその正体は名のある川の神様だったことから皆に認めてもらえました。
そして「千と千尋の神隠し」のクライマックス、カオナシとの対峙でも自分の意志をはっきり伝えることができるようになりました。
油屋は千尋にとって過酷すぎる環境だったと思いますが、都市伝説にある通り、あえて風俗のような場所で働くことによって人間として成長を遂げることができたのでしょう。
まとめ
「千と千尋の神隠し」に登場する湯女や油屋の正体に関する都市伝説を紹介しました。
数ある「千と千尋の神隠し」の都市伝説の中でも驚きの内容でしたが、千尋の成長を見ると納得の設定でしたね。
都市伝説を思い出しながら、ぜひ油屋の外観や内装にも目を配ってみてはいかがでしょうか。